録音特性で音はどう変わるの?

 アナログレコードやオーディオ好きの人なら誰もが知っている録音特性はレコードの製造に密接に関わっている。機械的な振動を用いるアナログレコードの場合、 高音域は音圧レベルが低く、記録波形の振幅も小さくなる。ホコリの影響や電気的ノイズに記録音声が埋もれてしまいやすいという特徴がある。
一方、低音域の音圧レベルは高く、波形の振幅が過大であ。このような状態でアナログレコードをカッティングすると隣接する音溝にも影響し、盤面の溝の送り ピッチを大きくする必要が生じて、収録時間が短くなる。そのため、アナログレコードでは原盤のカッティング時に、低音域を減衰させ高音域を強調して記録し、 再生時に記録時と逆の周波数特性をもつ補正増幅器、すなわちイコライザアンプ(フォノイコライザー)を通して再生することで、再生される周波数特性が 平坦になるような手法を用いている。
RIAAはレコード技術の標準化を目的に1952年に設立され、1954年に米RCA社が開発したLP・EP用の録音・再生カーブであるNew OrthophonicをRIAAカーブとして 規格化した。その後、1956年にRIAAの定めたカーブ(RIAA曲線とも言われている)に統一されたが、それ以前はレコード各社で様々な録音特性が用いられていた。
 有名なものとしてffrr (Full Frequency Range Recording、全周波数帯域録音)がある。英デッカが開発したもので、高音質ハイファイ録音の略称であり登録商標である。 特にLP時代には、この仕様のLPレコードの音質の素晴らしさは他のLPと比べて群を抜く程素晴らしく、当時のハイファイ・マニアやレコード・マニアに大いに喜ばれ、 「英デッカ=ロンドンのffrrレコードは音がいい」と高い評価を得た。RIAAとffrrの録音特性の曲線は画像のようになっている。
この2枚のグラフの低域10Hzのところを見るとffrrではプラス約10dBに対してRIAAではプラス約20dB、相当強調されているということがわかる。 高域でも10kHzでffrrではマイナス約11dB、RIAAではマイナス14dBということで、ffrrで録音されたレコードをRIAAのプリアンプで再生すると低域が余計に強調され、 高域が余計に減衰されてしまうということになる。そう言えば、ローリングストーンズのレーベルはロンドン(録音は英デッカ)、国内ではキング・レコード製でした。 録音特性がどうのと言うことよりローリング・ストーンズの迫力に押し切られた形で聴き入ったものでした。
 ところで、録音特性を忠実に再生させるためにはイコライザーを使うことで実現可能となりますが、どのレコードがどの録音特性でカッティングされているかを 知ることはかなり困難を伴います。結局、自分の好みの音に調整していくことになります。また、一部のイコライザーでは何種類かの波形を記憶させておいて、 それを音楽に合わせて使用するという便利なものもあります。
KABのSP盤対応、フォノイコライザー、EQSMK12(KAB)はSP盤から現代盤まで!歴史上に残る11種類のイコライジングカーブを網羅するフォノイコライザーです。 RIAAカーブ以外で録音されたビンテージ盤をRIAAカーブのフォノイコライザーで再生しても正確な再生とはなりません。代表的なイコライジングカーブを録音年代順に 網羅し、ビンテージ盤の正確なプレイバックに威力を発揮するのがこのフォノイコライザーです。
 SP盤が登場した1900年初頭から1955年のRIAAカーブ登場に至るまでの間、レコード会社各社で採用されていた歴史的イコライジングカーブをくまなく網羅していて、 ボタンを押すだけで各年代のSP盤を正確なトーンバランスで再生が可能、おおよその録音年代と使用されていたイコライジングカーブの関係をチャート化してあり、 録音時に使用された録音特性がレコード盤に明記されていなくても、録音特性に合わせた再生ができるものです。私自身、これほどの録音特性があったことを、 知りませんでしたが、録音された状態のままに再生させてこそ、アナログレコードの本来の良さが伝わるものと思うのです。

アナログレコードファン
録音特性で音はどう変わるの?

RIAA・ffrr・イコライザー

① RIAAカーブ

② ffrr
Full Frequency
Range Recording
全周波数帯域録音

③ フォノイコライザー
EQSMK12 (KAB)

アナログレコードファン
録音特性で音はどう変わるの?
アナログレコードファン
録音特性で音はどう変わるの?
アナログレコードストアへ アナログレコード ザ・ビートルズへ アナログレコードプレーヤーへ